またもや遡ること、2018年の年明けの話。
フランスではいわゆる「お正月」というものはなく、1月1日のみお休みであとは平日なのです。(その代わりクリスマス休暇が一年の中でも重要なイベントでかつ長い)
というわけで、世間では1月2日からお仕事がスタートします。
しかしながら、Terryは日本の暦に合わせて3日までお休み。
世間は平日だけども我々は休み・・・
風邪で学校休んだ日の気分
さてこの貴重な時間をどうすごそうか・・・
寝正月としてぐぅたら過ごすのもアリだけど、それはいつでもできるし、なんだかもったいないような気も。。。
と、元旦の朝に家の下のカフェで家族会議を開いた結果、新年ということで、気持ちを「ぴっ」と引き締められるような神聖な所に行きたい・・・
日本だとそれが初詣にあたるのかな〜なんて思うのですが、フランス国内で1泊2日くらいで行けそうで、お正月にふさわしいところ、、、
「地球の歩き方」フランス版をペラペラめくっていくつか候補はあったのですが、お正月にふさわしい場所を見つけました!
現存する最古のシトー会修道院
世界遺産 フォントネー修道院
こちらは1118年に設立され現存する最古のシトー会修道院だそうです。
シトー会といえば、カトリック修道会の中でも戒律が極めて厳しく、日本にもいくつか存在していてバターやクッキーで有名な「トラピスト修道院」もシトー会のひとつのようです。
フォントネー修道院について「地球の歩き方ーフランス編ー」より一部引用
清貧、質素を厳格に守る修道士たちが生活していたこの修道院は、現在も人里離れた森の中にひっそりと建っている。
華やかな調度品もなく、気分転換のための遊び道具さえないシンプルな修道院の中で、修道士たちは決められた日課をこなしていた。
食事は1日に一回。
農作業をするほかは、ただひたすら神への祈りと瞑想をする毎日だった。
ーここまで引用ー
清貧、質素。
いいじゃないですか。今私たちに一番必要なことかもしれません。
なぜなら我が家は現在ストックの鬼になっている状態。
日本から運んで来た調味料や食料品でパンパン(備えすぎて使いきれてない)、さらにフランスのスーパーで「2個かえば1個無料」という言葉に負けてうっかり買いあさってしまった、缶詰、瓶詰め、パスタ麺、お菓子等・・・
これらが我が家のキッチンの棚という棚にぎゅうぎゅうにすし詰めになっている状態・・・(いつか公開します・・)
というわけで、物欲におかされてる自分への戒めのために、ぜひこの修道院へ行って色々改めたいと思います。
まずはホテル探し。フォントネー修道院の周りには宿は無さそうなので、ちょっと車で先まで行って「ディジョン」という大きめの街で宿をおさえました。
場所は自宅から車で約2.5時間。
ワインで有名なブルゴーニュ地方にあります。
途中で休憩を1回挟み、サービスエリアで持参したお弁当を食べて再出発します。
そして到着。
大人1人10€払って中へ入ります。
平日だからか、人が少なく静寂でとても落ち着いた雰囲気です。
日本の神社やお寺のように、空気が澄んでいてどこか聖域っぽい雰囲気があります。
続いて同じ敷地内にある修道院付属教会へ
簡潔な様式で、確かに装飾等が無い気がします。
窓もステンドグラスも、柱の彫刻などもありません。
続いてこちら、回廊(中庭側から撮影)。
こちらは、修道僧が読書や日常の作業を行う修道院の中心となる部分だそうです。
かつて修道士たちが瞑想にふけっていたとされている必見の場所です。
確かに今まで見た教会とは違って質素だけども、なぜか心が休まる気がします。
↓こちらは内側から見た回廊
清貧、質素・・・。
この修道院に足を運び、自分たちは恵まれた環境の中で物欲に支配されており、豊かさについて履き違えていたんじゃないかという事についてしっかりと考えさせられました。(←優等生の感想のよう)
もしかしたら、この修道院を行き先に選んだ時点で、自分の中で何か変化を起こそうとしているんじゃないかということは確実に感じました。
おもしろいものですね。
このあと、かつてはブロゴーニュ公国の首都だったという街ディジョンへ向かいます。
2日目へつづく。